17世紀末、南フランスのペルテュイから、ルイ・ショーヴェ神父がパリ郊外シャルトルの寒村ルヴェヴィルに赴任したのは1694年のことでした。一般民衆は生活に困窮しており、さらに洗礼は受けていても福音的な教育は施されておらず、精神的にも窮迫した状況でした。この状況に憂い、ショーヴェ師は、人々を救い守る道を神に祈り求める日々を過ごしました。そして、村の若い女性たちに協力を願い、子供たちに読み書きや編み物を教え、キリストの教えを伝えることができるように彼女たちを育成しました。その呼びかけに最初に応えたのが10代だったマリ・ミショーとバルブ・フコーでした。以後、彼女らに続く女性たちが共同体に加わり、子供たち、貧しい人たちや病人に奉仕し、こうして最初の共同体はつつましく成長していきました。 1708年にシャルトルに招かれ、「シャルトル聖パウロ修道女会」と名付けられ、1727年、フランス政府の要請に応えてフランス領ギアナへの宣教に旅立ちました。以来、五大陸へと宣教の場は広げられました。 ルヴェヴィルでの創立から325年余を経て、現在40カ国で約4200人余の修道女が教会での司牧、福祉、医療、教育などの活動に従事しています。
1878年(明治11年)5月28日、Srマリ・オーギュスト、Srマリ・オネジム、Srカロリヌの3人がオズーフ司教の要請に応えて、シャルトル聖パウロ修道女会から派遣され函館に到着し、日本での宣教が始まりました。3人は身寄りのない子供たちの養育、病人の見舞いそして近隣の子供たちに手仕事を教えることから始めました。
以来140年余、その活動は東京、仙台、盛岡、そして八代、湘南、箱根にと支部が創設されて、引き継がれ、現在9カ所の地域で奉仕しています。
( SPCとは、Sisters of St.Paul of Chartres の略です)